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紅露と黒巳と紫陽花のオリジナル小話不定期連載中
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 タイトルまんまですが、自慢しにきました。P1000629.JPGP1000628.JPG








 友人が!私がちまちま書いていた鬼子流離譚を一冊にまとめてくれました!
 画像載っけるのはじめてなので、うまくいってるか分かりませんが。
 二冊あるのは色違いで友人の分と私の分と作ったからです。中身の編集は自分でやって、装丁は友人が手がけてくれました。一つの卒業記念です。
 取り出して眺めてはにやにやする日々です。

 これだけではあんまりなので、つづきに最終回を部誌に書いた時のあとがきから抜粋して、登場人物語り。
 ※ネタバレ当然の如く含みます。

 まずは青蓮。
 巫女とだけ決めて、後の設定全然してませんでした。当初の予定では修験道系の人だったんですが、途中から何してる人かよく分からなくなった。とりあえず神仏陰陽道混淆しているので、修験道系でいいかなと。
 お札売るのとお祓いが主な生業で、簡単な占いもするようです。こういう技能は全て、蚖に出会って村を出てから、盲目の巫女達に拾われて教えてもらったものです。その巫女たちから生きていく術を教わって自立します。武器はお札らしい。気がついたらそうなっていたのでそれでいこうと思います。印を結んだりするらしいことが、今回判明しました。
 蚖の手によって埋め込まれた勘右衛門の目であちらの世界のもの―所謂鬼が見えます。
 元の名前はキヨ。セイとどっちにしようか迷ってこちらに。どちらにしろ漢字は清。これはなんとなく。
 青蓮の中では既に勘右衛門は過去の出来事。だからまあ蚖に対しても、憎悪はそれほど深くない。今の青蓮には架楠と彪のことが一番にあるので、子供達を守るために戦います。……実は最初に考えていた形では、結局過去を振り切れずに蚖と相討ちになる予定でした。なんだかんだで今の形に。吹っ切れたら強かった。

 次はみさを。
 キヨはこの人の名前で当初考えていたのですが、ひらがなの気分になったのでみさをとしました。
 再登場の予定がなかったのに最終話で浮上してきた人。名前のこともそうですが、青蓮とみさをは光と影みたいな存在です。同じ人を好きになって子供を亡くして。
 この人の心中描写をもっと作中に入れたかったです。
 政略結婚とは言えそれなりに夢見て嫁いできたら、夫には愛人いるし、私だってあんな人嫌いよと言えれば良かったのに好きになっちゃうし。まあこれは多分に恋に恋する気持ちからの憧れもあったんでしょうが。(作中で彪がおばさんって呼びかけてますけど、年齢は青蓮とそんなに離れてません。やっとこ三十いくかいかないか)ようやく子供出来て夫が構ってくれるようになったら、子供は生贄に選ばれちゃうし。なんでか子供と一緒に夫も死んじゃうし。跡継ぎを生贄に差し出したと自分のこと棚上げにした義父母からはねちねちいびられるし。夫を殺した神を知らずに頼って、見当違いの仇討ちの旅を何年も続けて結果あれだし…。もしかしたらこの人が一番悲惨かもしれません。薄幸の未亡人。過去にとらわれる青蓮です。青蓮がふっきれた結果、最終話に登場することになった人とも言えます。青蓮の引き摺ってる過去の象徴のような。
 ついでの話で勘右衛門の名前ですが、博物館実習で読んだ古文書にあった名前でした。政助と利兵衛で迷って勘右衛門。こういうことはよくあります。奥田家は地元の庄屋さんの名字。 

 彪は鬼っ仔。最初はそれだけ。そういえば母親の話が一切出てこないので、もしかしたら母親はいないのかも。鬼だし。人間と同じ産まれ方はしないのかもしれません。
 彼は迷子です。元の世界に戻れなくなってうろうろしてる迷子です。気が強いわりには、時々架楠の方がしっかりして見えるのは、恐らくそこら辺に理由があります。成人云々とか、鬼とあちらの世界とこちらの世界に関しては、最終話を考える中で、というか書きながら、考えた設定がほとんどです。どっかで矛盾してるかもしれません。大人の鬼になればあちらの世界との繫がりが強くなるので、こちらに来てもすぐあちらに戻れるのですが、彪はまだ仔鬼なのでそれができない。だから迷子です。
 自分の方が強いんだから、いざという時は架楠や青蓮を守らなきゃいけない、とか思ってます。

 架楠は随分と大人しい子になりました。
 彪とのバランスの問題で。時折電波な感じがしたのは何でだろう。良い子には違いないんですけど、いつ爆発するか分からない所がある気がします。大人しいと思っていると突然大胆なことして周りをびびらせる子っていますよね。天然なのは間違いなさそうです。
 この子の一人称が「僕」なのにはちゃんと理由があって、父親のがうつった、というのがその理由です。母親は最後まで片言の日本語しかしゃべれず、その片言言葉は夫から学んでいったので、彼女も一人称は「僕」。可愛かったのであえて訂正しなかったのだと思います。父親は。そう言えば前に母親の名前を決めていたので、架楠の名前をフルネームで表記するとCanan Dravitzkiになるんですよね。だからなんだという話。
 今回の話で青蓮も彪もそれぞれ決断をするんですけど、架楠にはそれがありませんでした。架楠には本当に帰る場所がないから。彪と違って間違いなく架楠の世界はこっちなのに、居場所がなくて、それで独りになった子なので。…と、いうことを最後の方書きながら思いました。私の場合分かってて書くのじゃなくて、書きながら分かっていく事が多いです。
 架楠の今後については、まあ一人で旅続けるんですけど、子供なので早晩行き詰まるでしょう。
 その後については、まあ保護者見つけないとやっていけないので、一つは予告編で書いたように貿易商に拾われるパターンを考えています。若しくは自分で生計立てられるように何か技術、芸を身につけるか。女郎屋というパターンも考えていましたが、私がそんなアダルトな世界書けないので…。
 女郎屋パターンならその世界では青蓮と名乗っていそうです。同僚からはなんでそんな抹香臭い名前…とか言われるんですけど、そこは譲らない。泥まみれになっても粘り強く生きていく子です。きっと美人になる。

 魄と蚖。…この二人はどういう関係なんでしょう。
 とりあえず魄はかなり昔に同族殺しを経験しています。本人は今は隠居気分でふらふらしてます。この人も再登場予定なかったのに出てきた人。彪の為に出てきたようなものです。とにかく白い。喪服のつもりなのかも。白ってきれいなイメージがあるんですが、この人の初期イメージはお能の土蜘蛛を真っ白にした感じ。ちょっと申し訳なかった。髪がとにかく量が多くてもさもさしているイメージだったもので。顔は仏像みたいなの。割とくっきり。
 蚖は唯一、最初から再登場を予定していた人物です。青蓮の敵役として。でも真面目に神様やってた時期もあるようです。魄にはちょっと甘えてるところがあります。魄の前だとテンション高い。
 二人とも「鬼」として書こうと意識してました。人である青蓮や架楠とは考え方が違う。だから噛み合わない。二人の影響受けて人間よりになってる彪が一番反発強いんですけど。
 魄にも元の名前あったんだろうけど、そこまでは考えてません。蚖に魃ってつけたのは、別に洒落じゃなく、鬼の字が入った漢字で考えた結果です。魄の名前はあんまりまんますぎて自分でもどうかと思ったけど、これしかないだろ、とも思いました。

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